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不妊治療でかかる医療費はどのくらい?サポート体制は?不妊治療にかかるお金を徹底解説!

厚生労働省の調査によると、日本で不妊に悩むカップルはおよそ5.5組に1組の割合となっています。少子高齢化社会もあり、不妊治療への関心が高まる現代社会で、その費用が高額過ぎて誰もが安心して不妊治療に臨めないという問題が出てきています。「高級車が買える」ともいわれる不妊治療の費用ですが、実際にどれくらいかかるのか。
不妊治療の現状と費用について、国の対策や自らがどのように備えればいいかを検証していきましょう。

第1章 不妊と不妊治療とは?使える保険なども合わせて紹介!

一般的に、子どもを望んでも自然に妊娠しない期間が一年以上続いた場合を不妊症とよびます。そこで専門の医療機関を受診して、その程度に応じて保険適用内の診療や保険適用されない診療などを行っていきます。

不妊治療の種類と費用、保険利用について

不妊治療には、医療保険の対象となる診療と対象外の診療があります。通常、医師に不妊症と診断されたら次の①~③の3つの順番で「不妊治療」を行っていきます。

①タイミング法

まず検診結果をもとに医師が排卵日を推測します。そして医師から妊娠しやすい日についての指導を受けながらその前後に性行為をすることです。この診療には保険が適応されます。通常1回数千円程度で、保険適用により3割以下の負担で済みます。

②人工授精

①のタイミング法がうまくいかなかった場合、次に行われる治療法が人工授精です。
子宮に精子を人工的に注入する方法です。排卵のタイミングにあわせて元気な精子だけを送り込みますので、通常の性行為よりも妊娠率は上がる方法となりますが、保険適用外診療となり1回1万円~2万円くらいかかります。

③体外受精

②でも妊娠しなかった場合に行われるのが体外受精です。体外に卵子を取り出し、シャーレ―の中で精子と受精させ、受精卵が順調に分割して受精後2日目くらいの「初期胚」または5~6日後の「胚盤胞」の段階まで成長したら、カテーテルを使い子宮へ送り込みます。
タイミング法や人工授精でも妊娠できず、自力での受精が難しい場合が対象となります。
この診療にも保険適用はされません。1回の費用も20~60万円くらいと高額になります。
しかし、後述する国が支援する「特定不妊治療助成事業」の公的補助を受けることができます。

不妊の原因については夫婦のどちらかにある場合と両方にある場合とさまざまです。夫婦それぞれの診療と治療が必要になるかもしれません。治療費も別途かかる可能性もあります。まずは夫婦そろって不妊治療に協力できるようにしっかり話し合い二人で受診し、どのような理由で妊娠しにくいのかを理解しあって一緒に治療していきましょう。

第2章 不妊の原因となる障害を解説!

不妊の原因は人それぞれです。よく女性側に原因があってひとり思い悩むということが多いようですが、実際には男性に原因があることも多く、必ず夫婦で医師の診療を受けることが大切です。

女性に見られる原因を解説

女性に多く見られる不妊原因は「排卵障害」「卵管障害」「子宮着床障害」です。
ここでは、それぞれの障害の原因について解説していきましょう。

排卵障害

自力で排卵を起こすことが難しい状態のことです。卵子はホルモンの指令で成長しますが、ホルモンの分泌量が少なかったり、卵巣にうまく伝達されないと卵子が育たないため、排卵が起こりにくくなるのです。
過度なストレスやダイエット、喫煙、冷え性、血行不良なども原因となります。また、卵子の老化で排卵されなかったり、卵巣の表皮が硬くて卵子が排出されない病気となることもあります。

卵管障害

卵巣と子宮をつなぐパイプの役割をする卵管はたいへん細いので、詰まったり、くっついてしまうことがあります。それが原因で卵子と精子が出会えなかったり、受精卵が移動しづらくなって不妊の原因となります。卵管は左右2本あるので、どちらかが正常な状態であれば自然妊娠ができます。

子宮着床障害

子宮に原因があり、着床しにくい場合があります。子宮内膜症やポリープ、黄体ホルモンが十分に分泌されないことが原因として考えられます。着床のメカニズムは全てが解明されていません。黄体ホルモンが分泌されない原因としては、運動不足やストレスを起因とする自律神経の乱れなどが考えられます。

男性に見られる原因を解説

男性にも不妊の原因はありますが、あまり知られていないのが現状です。男性の原因として多いのが「造精機能障害」「性機能障害」「精路通過障害」の3つです。女性と同じく不妊原因には個人差があり、男性不妊では約40%が原因不明といわれています。
それぞれについて解説しましょう。

造精機能障害

精子をうまく作れない状態です。男性不妊のほとんどの原因がこの造精機能障害といわれています。精液の中に精子が全くない「無精子症」、精子の数が極端に少ない「乏精子症」、数は十分にあるが精子の元気がなく受精しにくい「精子無力症」などがあります。
先天性のもの、精索静脈瘤なども病気がきっかけになるもののほか、アルコールや喫煙、肥満が原因となる場合もあります。

性機能障害

勃起や射精がうまくできない場合も不妊の原因になります。病気やストレス、陰茎への血流減少で引き起こされるほか、性行為のタイミングや行為事態に神経質になりすぎるといった精神的な原因を考えられます。

精路通過障害

精子の通り道が狭かったり、詰まっていたりすると射出された精液に精子がみられないことがあります。先天性心疾患や炎症、ケガに起因することもあります。

このように原因は女性、男性ともにさまざまですが、多くが精神的なことが原因となることもわかります。神経質になりすぎず、夫婦でじっくりと治療に取り組むことがたいせつです。

第3章 不妊治療の「特定不妊治療助成事業」について解説!

国の機関である厚生労働省では、不妊治療の経済的負担の軽減を図るため、高額な医療費がかかる配偶者間の不妊治療に要する費用の一部を負担する助成を行っています。

対象者

①特定不妊治療以外の治療法では妊娠の見込みがないか、極めて可能性が低いと診断された法律上の婚姻をしている夫婦。
②治療期間の初日における妻の年齢が43歳未満である夫婦。

給付内容

①特定不妊治療に要した費用について、1回の治療につき15万円まで助成する。
通算助成回数が設けられており、最初の助成を受けた妻の年齢が40歳未満である場合は6回まで、40歳以上であるときは3回まで受けることができます。(また別の制限等もあるので、必ず自分の居住区の市区町村の役所やホームページなどで詳細を確認してください。)
②①の初回に限り30万円まで助成する。
③特定不妊治療のうち精子を精巣または精巣上体から採取するための手術を行った場合は①及び②のほかに、1回の治療につき15万円まで助成する。
④③のうち初回の治療に限り30万円まで助成する。

所得制限

夫婦合算の所得で730万円までの世帯に助成する。

指定医療機関

事業実施主体(都道府県、指定都市、中核市)において医療機関を指定する。

不妊専門相談センター

都道府県、指定都市、中核市が設置している不妊専門相談センターでは、不妊治療に関するさまざまな情報提供を行っています。

第4章 不妊治療保険とライフプラン

現在では不妊治療対応する医療保険商品もあります。2016年から各社が多くの商品を発売しました。しかし各商品で様々な補償内容の違いや加入条件があり、まだまだ一般的にはなっていないかもしれません。自分にあった商品を選び備えることは大きな安心につながるでしょう。
しかし、ストレス社会といわれる現代社会では、夫婦両方が常に健康で子作りが満足にできる状態でいられるという補償もありません。妊娠・出産には適齢期もあります。結婚してからのライフプランを考え、しっかりした計画を目標をもって生活することで、余計なストレスを抱かないということは最も大切です。

第5章 相談料無料!FPに相談して安心して不妊治療しましょう。

不妊治療は親や配偶者、親類にも相談しにくいもの。しかし、そういった不安がさらなる障害となることも多く、なるべく早く不安を解消して治療にあたることが大切です。
晩婚化がすすみ、もしかすると不妊治療にあたることができる適齢期までの期間も短くなっているかもしれません。不妊治療には対人だけでなく、時間と費用の問題もあります。いつでも相談できるFPは、生活のさまざまな問題の相談にのってもらえる頼もしい存在です。
費用面だけでなく、保険や時間の使い方など総合的なアドバイスを受けることで、不安が解消されて不妊の原因解消になる事もあるかもしれません。不安を感じたら、FPに気軽に相談してみましょう。

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