近年、若者の車離れが叫ばれているように、車を持たない家庭が増えています。
いったいなぜでしょうか？

かつて、自分の車を持つことはひとつのステータスを持っていました。
「最近の車が魅力的でないから」や「車を買うお金がないから」とか、いろいろな理由を探しては論議されているテーマですが、実際には「車がなくても不自由しないから」とはおもいませんか？

今でも車がどうしても必要な地域では老若男女問わず車を使っています。しかし、東京などの都心では若者以外でも車が必要ではない環境が整備されているのです。

自家用車は大変便利なものですが、その反面たいへんお金がかかったり、車検やメンテナンスの手間に加え、駐車場や保険といったいろいろな契約事も必要です。

では、車がある生活とない生活ではどのような違いがあるのでしょうか？

ここでは、車を持たない生活でもたらされるメリットについて解説していきますので、いま車の購入を迷っている人は、ぜひ参考にしてみて下さい。

第1章　車の要らない地域とは？

まず、車の要らない生活に欠かせないのが、交通インフラ整備が整っている場所ということです。電車や地下鉄に加え、バスやタクシーなど公共交通機関が発達していて、自宅から自転車や歩いて行ける距離に、これらの交通網が張り巡らされていることが重要です。

また、公共交通機関が発達している地域では、地価が高く駐車場を借りるにも数万円かかることも珍しくないので、逆に車をもつことの障害になっているのです。

第2章　車を持たないメリット5つとは？

では、実際に車を持たないことで得られるメリットとはどういったものでしょうか。
人によって感じるメリットはいろいろありますが、誰にも共通するメリットを紹介しましょう。

車の維持費用がかからない

車を所有すると、さまざまな費用がかかります。一般的なコンパクトカーを200万円程度で購入し10年間使用し、駐車場も比較的安く月額1万円程度で借りたとして試算した場合は、年間約60万円のコストが最低でもかかります。
これは月額平均で5万円かかる計算になり、家計で考えてもかなり大きな出費といえるのではないでしょうか。

車を持たずにカーシェアやレンタルできる

車を自ら所有しなくても、今は近所にカーシェアやレンタルできるスポットが大変増えました。レンタカー会社はもちろん、コインパーキングやガソリンスタンドなどにもカーシェアできる施設が整っています。カーシェアやレンタルなら、必要なときに、必要なサイズの車を、必要な時間だけ借りれるといった無駄を省くことができ、場合によってはトラックなどを借りて、自分自身で引越しもできるのです。

メンテナンスから解放される

車は乗らなくても、所有するだけで費用以外にもなくメンテナンスする手間も必要です。
定期的に掃除や洗車したり、消耗品を交換したりと、いろいろな手間がかかります。
それが趣味という、車好きにはいいのですが、そうでないひとには面倒なものですね。

日常で適度な運動ができる

車を所有すると、近所へ出かけるだけでもつい車を利用しがちです。長い間の車社会の浸透で、歩かなくなった高齢者による生活習慣病や交通事故も増えています。歩いていけるところには歩いていくことで、健康維持だけでなく、環境にもやさしい生活が実現します。

交通事故を起こさない

自分が車の運転をしなくなると、交通事故を起こすリスクはなくなります。たまに、カーシェアリングやレンタルをして運転する際も、常にマイカーで運転するよりは緊張感をもって運転するので、事故を起こす確立は低くなるでしょう。交通事故は、万一起こしてしまうと家庭が崩壊するほどのダメージを負います。飲酒運転や交通事故のリスクが減ることは、家族にとっても大変良いことなのです。

第3章　車は購入する？それとも借りる？FPに相談してみよう

このように、マイカーを購入するかしないかは、住宅事情にもよりますが、公共交通機関が発達する現在では、かなりの地域でマイカーのない生活が十分に可能です。今までのように「当たり前」のように車を所有する時代は終わりました。もし、車を買い替えたり、新たに購入する際には、必ず相談料無料のFPに相談しましょう。FPは、車を所有するときと所有しないときの家計に与える影響を客観的に比較し、最適なアドバイスをしてくれます。
また、家族構成にあわせたライフプランを提案してもらえるので、車だけでなく自転車や原付バイクなどの保険ももちろん管理してもらえます。車の有無にかかわらず、必要なものと不必要なものが見えてくることでしょう。余計な費用を排除した、シンプルな生活が令和の新しいライフスタイルです。